アジア

チリ北部の砂漠で炭酸リチウムの流れを維持する エアースイープ

 

ケーススタディでは、さまざまな業界やさまざまなケース・スタディでは、様々な業界、様々な材料での詰まり問題において、当社の製品がどのように機能しているかを紹介しています。

今回は、炭酸リチウムの製造現場でおこっていたブリッジ問題に関してです。

アルベマール社(Albemarle Ltd.)は、チリ国内で、リチウム塩水から塩化リチウムと炭酸リチウムを抽出する業界第2位の企業です。その製造工程は、アタカマ砂漠の中心からポンプで汲み上げて得られる天然塩水の処理から始まり、アタカマ砂漠の強烈な太陽エネルギーを受ける野外プールでおこなわれます。

アルベマール社が、その生産プロセスで使用している天然塩水のリチウム濃度は、0.2%近くあります。その後、太陽熱による蒸発で濃度が上がり、リチウム含有量が6%に達するまで、異なるプール間を循環させます。 濃縮された塩水は、タンクローリーでアントファガスタのラ・ネグラ化学工場に輸送されます。ここでは、アタカマ塩原から採掘された塩水を精製・化学処理を行い、電子機器、電気自動車、安全装置などに使用される炭酸リチウム電池などの製品を生産しています。

 

[ 問題] 高い含水率により閉塞問題が発生!
アルベマール社ラ・ネグラ工場では、炭酸リチウムの含水率が高いため、ドロップシュートと排出パイプを流れる処理済み炭酸リチウムの閉塞が継続的な問題になっていました。

粉末/タルクの一貫性を維持しながら、炭酸リチウムの含水率は10~25%で、密度は35~100lbs/ft3嵩密度が561~1601kg/m3でした。それまでドロップシュートに詰まった加工材は、ハンマーで容器を叩いてなんとか詰まりを解消していました。シュートは 直径10インチ(25.4cm)のステンレス製で、壁はPTFE(テフロン)でライニングされています。原料は、ドロップシュート/排出パイプシステムから、スクリューフィーダーを経由して容器に充填され、さまざまなサイロに供給されていました。
 

 

[ソリューション] 設置・保守が簡単なのもエアースイープの特徴です!

当初、このプロジェクトには24台のVA-06型(小サイズ)ステンレス製エアスイープユニットが提案されました。綿密な調査の結果、ドロップシュートの内壁がPTFEコーティングされているためVA-06標準マウントカップリングを使った一般的な溶接とボルトによる設置方法は、使用できませんでした。

 

そこでControlConcept社は、エアスイープユニットを溶接やボルト締めなしで容器に取り付けることができる「アウトサイ・ドイン」取付用カップリング(オプション)を推奨しました。これで取り付けの問題が解決し24台のVA-06がすべて取り付けられました。耐火物に穴を開け、入口のダクトの上に「アウトサイド・イン」カップリングで取り付けました。

 

[結果]
アルベマール社ラ・ネグラ工場のシニアプロジェクトマネージャー、ミッシェル・ウイリアム氏は、エアースイープシステムによって原料の詰まりと流れの悪さが解消され、1時間あたり1.65トンの原料充填時間の目標が達成されたと報告しています。
さらに、作業者は、二度と重いハンマーを振り上げる必要が無くなりました。最初のテストが成功した後、さらに2つのプロジェクトで採用され、新たな用途も検討されています。