ROSSダブルバルブの集大成 DM2®Dシリーズ
DM2®シリーズのサイズ展開
①全サイズにダイナミックモニタを内蔵
 ・故障検出
 ・故障信号出力(ステータスインジケータ*後述)
 ・再起動防止機能
②角形サイレンサを標準装備
 
特徴(1)ベースマウント仕様
DM2®シリーズは【バルブ本体+配管ベース】仕様。
配管ベースを残してバルブ本体のみの交換が可能です。
 
特徴(2)ダイナミックモニタリング
ダイナミックモニタ
バルブの毎回の動作状態を監視し、安全確認が出来た場合のみ、次回動作を可能とするモニタ方式のこと。
毎回モニタが監視するダイナミックモニタにより、危険側故障に対する安全性を飛躍的に向上しています。
 
ダイナミックメモリ
故障検出後は、その状態を保持し再起動を防止します。
正規のリセット動作(両ソレノイド消磁/供給圧確保/1秒程度のリセット操作)でのみ再起動可能なので、オペレーターの手順ミス、手順飛ばし等による予期しないプレス起動を防止します。(ダイナミックメモリ)
 
(2)内部構造と動作-1.起動前(動作準備状態)
動作準備位置
- 両弁体とも閉位置(動作準備位置)にいます。
 - パイロットバルブ用エアタンク(左右)が加圧されています
 
(2)内部構造と動作-2.正常動作時
正常動作のプロセス
ソレノイドコイルへ通電→パイロットバルブ用エアがパイロットバルブを通過。
→メインピストンを押し下げ(両弁体開)、IN側エアがOUT側へ流入します。 
 
(2)内部構造と動作-3.片側弁体に復帰不良が発生
故障時のプロセス
片側弁体に復帰不良が発生→OUT側エアは排気、機械は停止します。
→片側の復帰不良により”正常な弁体”のパイロットバルブ用エアが排気します。
故障側(左側)は、このまま復帰不良位置を保持します(=再起動防止状態)。
両主弁が動作準備位置(閉位置)にいることがバルブの動作条件のため、
復帰不良状態(閉位置にいない=安全確認が取れない)では、DM2®シリーズは動作しません。
(もしこの状態で通電しても、正常な側のパイロットエアは排気状態のためメインピストンは開かない。
*ダブルバルブは両弁体が開かないとOUT側を加圧しません=機械は動かない)
 
(2)内部構造と動作-4.リセット操作
バルブリセットのプロセス
(IN側エアは供給したまま)ソレノイドコイル通電OFF→①リセットエアを入力
→②両パイロットエアが排気→③両復帰用ピストンが加圧→両主弁を動作準備位置(閉位置)に復帰させる。
リセット後、パイロットバルブ用エアタンク(左右)が再加圧され、
両弁体が動作準備位置に復帰(安全確認)すると、次回の通電でバルブが動作します。
 
(2)内部構造と動作-5.ステータスインジケータ(故障信号出力機能)
弁体復帰不良/動作遅れなどの非同期動作が発生すると
ステータスインジケータは故障信号を出力します。
特徴(3)低温対応
周囲温度
CFシリーズ          4~50℃
DM2®シリーズ  -10~50℃
特に冬季や休み明けの始業時に、安定した動作が期待できます。
 
特徴(4)低電力消費
消費電力(各ソレノイド) 
CFシリーズ
- • 50/60Hz:起動 87VA以下/保持 30VA以下
 - •    DC   :起動     4W/保持14W
 
DM2®シリーズ
(サイズ2,4,12,30)
- 50/60Hz:公称 5.8W 最大6.5W
 - DC      :公称 5.8W 最大6.5W 
 
(サイズ8)
- 50/60Hz:起動 36VA/保持 24.6VA以
 - DC        :起動    15W/保持15W
 
特徴(5)第三者機関(*DGUV)認証取得
*DGUV Testの第三者認証
 パフォーマンスレベル  PL“e” を取得
 カテゴリ4(Cat. 4)にも対応しています。
*ドイツ法定災害保険
 
2.クラッチ/ブレーキバルブの国際規格
 
ダイナミックモニタを内蔵したDM2®シリーズは、安全要求の高い欧州・カナダ・ブラジルにも対応します。
国を越えたプレスの移設にも安心です。
 
*ROSS CONTROLS 社内資料より抜粋、改編  
**2021年8月現在の状況です。現地検査によっては、より厳しい安全要求をされる場合があるため、参考資料となります。
 海外向けの場合、DM2シリーズを推奨します。
***2019年 ISO 16092-2:機械プレスの安全要求事項が発行され、バルブの監視機能が明記されました。
